鑑定した者の考え方、立場などによって180度変わってしまう精神鑑定の危うさ、自ら進んで行った麻薬・飲酒などによるものまで減刑対象となってしまう理不尽さなどから始まり、一見、人権派を装いながら実のところそうした心に病を抱える人間を「半人前」と差別してしまっている鑑定人・弁護者・裁判官など、「心神耗弱」という理論の問題点を分かりやすく解説している。そして、その上で掲げる提案も極めて明快であり、建設的だ。
言われてみると至極当然のように感じることではあるのだが、それがタブーとなっている状態とは何だろう?
(05年6月10日)